地方に女子およびジェンダーマイノリティの中高生にIT教育を届けるアウトリーチって、思いのほかめちゃくちゃ難しかった話

どうも、田中沙弥果ことアイヴィーです。(twitter

2022年夏、Waffleでは全国7都市の女子及びジェンダーマイノリティの中高生にHTML/CSSでホームページ作成&ロールモデルの方の進路やキャリアについて知れるプログラム「Waffle Camp ホームタウン」を無料で提供しました。

 

詳細はリリースをご覧ください。

 

prtimes.jp

 

WaffleCamp自体は2020年7月7日にリリースしてから運営していまして、2021年度にもっと地方の学生に機会を届けようとパイロットプログラムを回していました。

その成功体験をもとに、2022年度に全国展開をするために7都市での実施に踏み切りました。

 

そしてメンターには、Waffleプログラム受講した大学生に担ってもらいました。今年4月からのWaffleの新規事業である文系の大学生・院生が1年後にソフトウェアエンジニアのインターン獲得できるようにするプログラム「Waffle College」をスタートしており、その一期生に数ヶ月後に中高生に教える側に回ってもらいました。

 

参加費用もリリースに書いた企業の方々に協賛いただいて、受講者は無料で受講できるようにしました。

 

あとは情報を届けるだけなので、共催している男女共同参画センターや、県庁、教育委員会の皆さん、よろしく頼みます!!ということで、無料やし、地域の情報ネットワークがある方々と協力できているので受講生殺到するんちゃうかな?!!って思っていたのだが....

 

その地域でチラシを8000枚まいてもらっても、各学校の先生に直接話して生徒の参加促しをしてもらっても、20人の枠が埋まることがなかったのです....

 

2021年度は少なくともすぐに人が集まったので、今回驚きました。

 

学生へのヒアリングを年内実施などをして原因の突き止めていきたい所存ですが、思いのほか「IT(コーディング、プログラミング)」と「女子/ジェンダーマイノリティ」「中高生」にアウトリーチして機会を届けるのが難しいんだなと痛感しました。

 

わたしは大阪の中心から離れたところ出身なので、いかにこういう課外活動が日々の受験・学業・部活から離れている話かはある程度わかっているほうだと思っていたが...

自分が16歳のとき考えてみると...高校の校舎にいて、先生から情報提供されたり、学校にチラシがあって情報が届いたとしても行くまで結構ハードルあるかも....

 

参加した中高生の満足度はとても高く、メンターも満足度も4.7以上で非常によく、来てもらえれば楽しい体験を提供できるのは確実なのですが、来てもらうってことはもっと知恵を絞らないといけない点なのだなと思いました。

 

しかし、道筋や新たな可能性が見えたのも事実です。

 

2022年度実施してみてWaffle Campホームタウンの地方展開の意義は、学生に機会を届けることだけにとどまらず、地方のジェンダーギャップ解消へ寄与するポテンシャルがあるということです。

 

つまり、学生への機会提供だけではなく、地方の以下のジェンダーギャップ解消へも寄与する可能性があると感じました。

  • 親のジェンダーバイアスの払拭
  • 地域の職業観のアップデート
  • 地域における女性の自立・生き方についての価値観のアップデート

今回いくつかの開催都市で、WaffleCampホームタウンが実施されること・されたことを受けて、地元の議会で取り上げられたり、女性とIT教育の重要性について話題があがるということがありました。

 

また、地元の新聞でも女子中高生にIT教室というのが誌面に掲載されたりしました。

 

我々から直接保護者への教育はまだ手がまわらないので出来ないのですが、中高生に機会を届けることで地元メディアに取り上げてもらい、「令和の手に職 = ITスキルを身につけること」というふうに報道されていくと、だんたん地域の職業観や価値観などのアップデートに寄与できる可能性があると思います。

 

わたしの父親は中卒なので、私たち3姉妹に対しても中卒でいいから、高校いかんと早よ働けっていう価値観を持っていました。それを母親が「今の時代はちゃうねん!!大学まで行かなちゃんとしたところで働かれへんで!」と言って止めてくれたので三姉妹は大卒の学歴になりました。

 

母親が「今の時代は女性でも大卒が必要」という考えはどこから来たのかはわかりませんが、少なくともその地域で行われる催し物で発信されるメッセージやメディアの力は大きいと思います。

 

「今の時代の手に職(食いっぱぐれない仕事)は、ITスキル身につけて、働く場所・働き方を選ぶ側になり、お金も高収入!」というふうに、看護や医者、薬剤師、弁護士などと並ぶくらいにしていきたいですね・・!

 

※日本のIT業界の下請け構造はまた別の話なので、ここでは言及しません。

 

地方の機会提供は3-5年継続することが大事だということもわかったので、実直かつ確実に変化の渦になるように頑張ってまいります!

 

 

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